ブンナよ木からおりてこい

 

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→作品紹介

響きあう映像と一人芝居
新しいスタイルの心温まる「ブンナ」の世界



作家自ら新たに一人語り用に書きおこした、蛇が蛙をくわえる弱肉強食の原則は、
あまりにも露骨で、幼い魂に残酷過ぎることかもしれない。
しかし、いつの間にかあたたかいものを感じる。

 

直木賞作家、水上勉の名作「ブンナよ木からおりてこい」を池下雅子の一人芝居と映像でお送りします。
この世の中で最も弱いものの象徴であるカエルのブンナの姿を通じて、凡庸でも賢明に生きることがい
かに大切であるかを伝えたいという作者の願いを鮮やかに表現致します。
童話に出てくるものは、蛇や蛙や百舌の話だけれども、重要なのは、人間の話でもあることである。


 

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ブンナの世界  水上勉

主人公は弱い蛙である。ブンナと名をつけたのは、土蛙を馬鹿にして、威張っている跳躍力のあるとのさま蛙にふさわしかったからだ。
仏教説話に、釈尊の弟子にブンナーガという悟りのおそい人が出てくる。これが出所だった。

木のぼり巧みなブンナが、椎の木のてっぺんへのぼりたくなって、古老たちがとがめるのもきかずにある一日、椎の木をのぼって、てっぺんで土を発見する。天国だと思う。

ところが、そこで、鳶の餌たちの地獄図を見てしまうのだ。穴にもぐってかくれていた頭上へ、雀や百舌や鼠や蛇が投げ込まれてくる。それぞれの動物が、へまをやったことを悔いながら、やがて、鳶にもってゆかれるまでの短い時間を、泣いたり争ったり、あきらめたり、だまりこくったり、しゃべったりして時をすごす情景を、穴の下できいたブンナの感懐が、この物語の主題となる。

鳶も、蛇も、鼠も、雀も、蛙もみんな似たような弱い者いじめで生きている、お互いに弱い者を喰らって生きるのだが、じつは、誰かの生まれかわりだと悟るのである。それゆえに、土蛙も、とのさま蛙も、同じように命は尊い。

「ブンナが世界をつなぐ」より

作者 水上勉
1919年3月8日福島県に生まれる
1961年 『海の牙』で探偵作家クラブ賞
1961年 『雁の寺』で直木賞
1966年 『くるま椅子劇場の歌』婦人公論読者賞。『城』文藝春秋読者賞
1971年 『宇野浩二伝』菊池寛賞
1973年 『兵卒の髭』『北国の女の物語』吉川英治賞
1975年 『一休』谷崎潤一郎賞
1977年 『寺泊』川端康成賞
1980年 『あひるの靴』斉田喬戯曲賞
1984年 『良寛』毎日芸術賞
2002年 『虚竹の笛』親鸞賞
2004年9月8日没

 


絵:松尾あいこ
1987年 御堂筋ギャラリー
1988年 JAKA日本イラストレーション展(1990年も)
2000年 第7回クリエーターズ・サマーフェスティバル(金賞)
      第13回美濃和紙画展(2002年も)
2001年 FADC扇子うちわ展(2002年も)
2002年 第1回アポロ社ウエディングカード展(優秀賞)
2003年 室町スピード印刷干支展(佳作)


ストーリー

主人公ブンナは木登り上手の殿様ガエル。ある日、古老達の注意も聞かず、天国を求めてシイの木のてっぺんに登ります。
ところがそこでブンナが見たものはまさに地獄図でした。スズメ、モズ、ネズミ、ヘビ...。
様々な動物がトンビの餌食として投げ込まれ、トンビが来るまでの間、
自らの失敗を悔い、泣き、語り、諦める動物たちの様子をブンナは目の当たりにします。

しかし、そんな体験から、あらゆる動物は食べあって生きること、どんな動物の命も等しく尊いことを悟り、再び地上に戻ります。

この物語に出てくるものは、動物たちですが、重要なのは、人間の話でもあるということです。

 

公演要項

上演時間 1時間20分(途中休憩はございません)
準備時間 3時間(前日あるいは公演当日) ※会場の条件によって変動がございます。
撤収時間 1時間30分(公演終了後すぐ、または休憩後) ※会場の条件によって変動がございます。
舞台条件 額縁舞台使用の場合:間口8m×奥行5m
フロアー使用の場合:間口8m×奥行16m
観客人数 150~200名     ※詳細はお問い合わせください。
上演料 ステージ条件により異なります。お問い合わせください。